ブランド時計の買取をしていると一番お客様が持ってこられるのはロレックス（ROLEX）になります。需要（欲しい人）も多くて一番流通量の多いブランド時計には間違いないのですが、その分状態によって買取価格は大きな差が付きやすいです。今回はそんなロレックスについて「どこで値段が分かれてくるのか？」という査定のポイントを（真贋の判定は別にして）一部お話ししていきます。
まず大切なのは傷や傷みの有無と程度です。
最初のポイントになるのは全体の使用感になるのですが、ほぼ金属製品ですので「使用感=ちょっとした傷」として捉えていく傾向があります。ブレスレットから本体にかけてどの程度の傷がいくつ程度あるのか、ということはまず見られることになります。
傷といっても程度はいろいろありますが日ごろ使用していて自然についてしまう細かいものであればあまり問題ありません。しかし硬いものにあたってしまってできたものやへこみなどのレベルになってくると価値を大きく左右されることになります。また傷の箇所について意外と気づかないのが風防（文字盤を負おう透明部分）で、特にその端にあたる部分です。ここに欠けなどがあるとマイナスになってしまいます。
あとは傷という訳ではないのですがブレスの消耗度も目に見えて分かりやすい査定ポイントとなります。長く使っているといわゆる「ヨレ」（ゆるみ）が入ってしまいブレス同士の隙間が広がり、横に寝かせても立たないなどの違いが出てきます。そのあたりも価値をかなり左右していきます。
細かい部品単位の動きもチェックポイント
ロレックス時計は精密機械ですので細かい部品の状態や動きも査定時に一つ一つ考慮していきます。
○側面のリューズやプッシュボタンの動作はスムーズか
モデルにより有無はありますがこれらをきちんと動作できるか、また違和感や引っかかり、ぐらつきはないかなどを確認していきます。特にリューズは日ごろ操作するので状態が変化しやすい部分です。
○ベゼルの確認
文字盤の周りの部分です。回転ベゼルであるモデルの場合は実際に回してみてきちんと回るかどうかなどです。
○専用の機械で精度を計測することも
状態によっては中のムーブメントについては専用の機械で精度を確認することもあります。オーバーホールされているかどうか、またその時期がいつごろかということも査定では考慮されます。（ただ口頭で話しても証明書がないと考慮してもらえないケースもあります）
高く買い取ってもらうにはどうしたらいいのか？
傷や部品の状態についてはどうしても日ごろの扱いが物を言うので、買い取ってもらう直前では（傷を消すなど）元に戻せないような項目も正直あります。そんな中どのようなことができるのでしょうか？
一つには付属品をしっかり保管し、なければ探していくことが挙げられます。箱や保証書があればそれだけでも査定価格に影響を与えますし、逆にないと偽物を買うリスクも考慮して買取価格が抑えられてしまうことがあります。「ロレックス・オーナー」という言葉がある通り、やはり買った時点で付属品も商品の一部として大切に扱う心構えは大事でしょう。
またオーバーホールをしているのであればその証明書や明細も出ているはずですので、それも付けたいところです。しっかりコストもかけて価値を下げないように投資していることを形で示すと違ってくるかもしれません。（買い取りの直前にオーバーホールに出すのはコストもかかるのでお勧めしません）
あとは汚れなどについては（本体を傷つけない程度に）しっかり落として置きたいものです。汚れのクロスふき取りは簡単にできますが、ブレスレットの部分については歯ブラシなどを使うと垢や汚れ等を落とし、印象を変えていくことができます。
あとは上記の査定ポイントなどを意識し、自分の時計の状態をよく知ったうえでお店に行くと、なぜこの査定になるのかなど具体的な会話がしやすくなると思います。ぜひご自分のロレックス時計をこの機会に見直してみてください！
