種類別 高級時計の取り扱い注意点とは?

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「高級時計ほど耐久性もあるはず」という誤解

高価な高級時計を、初めて手にした時は誰もがうれしいものです。一般の時計と比べてブランドの高級時計は100倍前後の価格がすることもあり、それだけに「これだけのお金をかけて手に入れたのだから…」と、期待も高まるもの。デザインのみならず時刻の精密さ、機能の多彩さ、また簡単には狂ったり壊れたりしづらいというタフさなど、色々な面で優れているはず…という先入観も初めての方にはあるのではないでしょうか。

しかし、現実的には多くの場合ブランド高級時計には、「高級品ほどデリケートである」という宿命(?)があるものです。(これは時計以外のアイテムにも当てはまることが多いと思います)「値段が高いからそれだけ優れているはず」という先入観はあるのですが、たとえば「壊れやすさ、狂いやすさ」を追求した場合、どうしてもデザインにそれが反映されてしまうので「高級感あふれるデザイン性」と、「壊れやすさ」を追求することは大変難しいものです。(例として壊れにくさを象徴しているG-SHOCKという時計のデザインと、高級感やおしゃれさを追求している高級時計のデザインを比べてみれば、外見の違いは一目瞭然です。外観にしても機構にしても、かなり違うものになってしまう訳です)

デリケートな高級時計の扱い方とは?

高級時計のタイプに応じた、正しい扱いをすることが基本

時計を長持ちさせるために、当然説明書に書いてあることをできるだけ順守することが「正しい使い方をする」というということにつながります。ここまでは全時計共通です。しかし以前にもコラムでご紹介しましたが高級時計には機構として3つのタイプがあり、それに応じた取り扱いをしていくことが、デリケートな高級時計の寿命を延ばす一番のポイントと言えます。

具体的に高級時計の種類を大雑把に分けるとすれば、メカニズムとして「自動巻き」、「手巻き」、そして「クォーツ式」の3つの種類に分けることができるので、それぞれに分けて「それぞれに合ったデリケートな扱いの基本」をご紹介したいと思います。

「自動巻き」式時計の取り扱い注意点とは?

自動巻き式とは、高級時計において最もメジャーに採用されているタイプの一つです。ゼンマイ駆動なのは「手巻き式」と同じなのですが、持ち主の腕の動き(歩くときなど)でゼンマイを巻き上げてくれるタイプで、ローターという錘を利用しているものです。
このタイプの注意点としては、

〇日付変更操作を、絶対にやってはいけない時間を守る
機械式時計の場合は、カレンダー操作について禁止時間帯と呼ばれる時間帯があります。機種により午後8時から午前4時までの大体8時間は、ムーブメント内の歯車が日付表示を変える状態に入っているため、その時間内にリューズを回して日時を変更してしまうと、歯車が欠けるなどのトラブルで大きな故障に繋がってしまうことがあり寿命にも影響します。(機種により午前0時ごろからというものもあるので購入時に確認したいものです)

〇磁気を出すものの近くにはおかない。
例としてはパソコン、スマホやマグネットのついているケースやバッグなどが挙げられます。自動巻き式は強い時期の影響には弱く、特に「磁気帯び」と呼ばれる現象が起きると停止や狂いの原因ともなり、磁気を抜くのにコストもかかってしまうので注意しましょう。

〇運動量に応じてリューズの手巻きも併用する。
使用する間が長く開いてしまう人、またあまり運動量の多くない人の場合、自動巻きだけに頼るとゼンマイが切れてしまい、時刻の狂いや停止を招く場合もありいずれにしてもあまりいい扱いではありません。タイミングを見て(着用前が良いとされています)リューズを手動でまいておき、運動量の少なさを補うのも健全な使い方です。※ただ操作時にリューズを巻き上げすぎてしまうと、ゼンマイを保護する巻きすぎ防止のスリップ機能が消耗してしまい結局寿命を縮めるのでほどほどに。

〇激しいスポーツをするときは着用を控える。
運動によってゼンマイを自動的に巻くのであれば、スポーツなどの激しい運動をすればより動力にもプラスになるのでは、と誤解する方も中にはいますが、激しい運動は自動巻きの寿命にとってマイナスになります。基本的にはローターと呼ばれる歩行時の腕の動きに反応する程度の機構が回転してまいていくのですが、これが激しい運動で過剰に回ると軸が故障するなど、元も子もなくなってしまうので注意しましょう。

〇クロノグラフは順番を守り正確に操作する。
クロノグラフとは時間を測る、いわばストップウォッチのような機能です。ボタンとしてはスタート→ストップ→リセットの順に押していくのですが、この順番を間違えてしまうと機構に大きな影響を与えてしまいますので注意しましょう。

「手巻き式」時計の取り扱い注意点とは?

別名でゼンマイ式とも言われているこのタイプは3つの中でも一番登場が早く歴史があり、伝統的な機構が採用されています。自動巻きのようにつけていれば勝手にゼンマイを巻いてくれるわけではないので、手動でする分手間がかかります。基本的には「自動巻き」の注意点との共通が多いのでそちらを参照して欲しいのですが、違う部分のみを挙げます。

〇「巻き止まり」後の巻き上げすぎは厳禁。
自動巻きの時計にもリューズが付いており、手巻きとの併用は可能ですが、大きな違いとしては手巻きの場合「スリップ機能」(巻き上げすぎを防止し、ゼンマイ切れを防ぐ)がないことが多いので、無理をして巻き上げようとするとゼンマイが切れてしまいます。リューズは無限に巻いていけるわけではなく、いわゆる「巻きどまり」になった場合それ以上は巻かないのが鉄則です。

クォーツ式時計の取り扱い注意点とは

クォーツ式は別名電池式と呼ばれ、1970年代以降に高級時計でも急増したタイプです。リューズの有無で見分けもつくのですが、他のゼンマイ式時計の場合秒針が秒刻みでなくスムーズに動くのに対して、クォーツ式の場合は1秒ごとに「カチッカチッ」と秒刻みに動くのでそれで見分けることもできます。ゼンマイではなく電池が生み出す電力が動かしており、クォーツ(水晶)を使用して制御しているのでそう呼ばれています。実は時刻の精密さや耐久性はかなり優れており、ゼンマイ式のものと比べて注意点はそれほど多くはありません。

〇電池交換を早めにする
電池が切れたり、切れかかったりしている状態では時刻に狂いが生じたり、交換後に問題が生じてしまう場合もあります。交換の目安とされる時期が明示されているはずなので、早め早めに交換を心がけましょう。また電池切れ後長く放置した場合、電池の溶液が漏れて事故になる場合もあります。

〇クロノグラフは電池の消耗が激しいので注意
いわゆるストップウォッチ機能なのですが、これはかなり電力を食います。日常的に長時間この機能を使ってしまうと消費が早くなってしまうので可能な限り短時間に抑えたいものです。

〇磁気に注意
これは他のゼンマイ式時計との共通点でもありますが、いわゆる「磁気帯び」になる危険が高まります。PCやスマホ、その他マグネット付きのものからは遠ざけておきましょう。

いかがでしたか?
ここで挙げたことは説明書に書いてあることも多く、また購入時に説明をしてもらえることも多い事項です。またここに挙げたこと以外に注意した方が良いことは、細かいことを含めていろいろあります。また機種によって個別の取り扱い注意点も異なってくることもあるでしょう。しかしこうした機構別の、おおざっぱな取り扱いの違いについて知っておくことは大切と思います。読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

安井 理のアバター 安井 理 リユースライター

慶應義塾大学 文学部 人間関係学科卒。1999年より神奈川を中心に学習塾・結婚相談所・リユース専門店などを経営。特にリユース専門店は県内30店舗まで展開した後、戦略的バイアウト。以降は越境ECや業界特化型のライター・コラムニスト・アドバイザーとして活躍。

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