ブランド店頭買取と宅配買取はどちらが高いのか?

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以前のコラムで、ブランド品を直接お店に持ち込んで売る「店頭買取」と、リモートの「宅配買取」それぞれのメリットについて整理しお伝えしました。
しかし「どちらがブランド品は高く売れるのか?」という買取価格比較の話になるとかなり複雑になるため、その時は買い取りの価格「以外」の要素について比較しました。
今回についてはいよいよ「どちらが高くブランド品を買い取りしてくれるのだろうか?」という素朴な疑問について、お伝えしていきたいと思います。

目次

ブランド品の買い取り価格は、どのようにして決まるのか

買い取りスタイルより、店舗次第の要素も大きい

とはいえ実のところ、ブランドの買取価格を比較してみると「○○買取だから高い」といった傾向はあまりなく、同じ買い取りスタイルでも店舗によって価格にかなりばらつきがあります。
結論に近いことを言うのであれば、「直接か、リモートかという買い取りスタイルではなく、お店次第」という要素がかなり強く、9割がたブランド品の売価は「店舗の方針」によって決まる面があるということのようです。
そこでまず「店舗買取(持ち込み)」、「宅配買取」それぞれについての中で「どのようなお店がブランド品買取価格において高い傾向があるか」ということについて見てみます。
※他社さんの場合はケースバイケースで買取価格は色々な基準があるので、あくまでも私が調査したこと、またお客様の口コミなども含めた限られた情報の範囲内のものです。 あくまで個人の見解であることを先にお伝えします。

中間コスト(広告・人件・運搬費)+ 会社の取りたい利益次第

ブランド品は売りに出す時点で、中古品としてリユース市場で流通する価格はほぼ決まっています。
(使用感と元々の価値、そして最後は需要と供給で決まります)
もちろんネットオークションやフリマアプリなど「自分で直接取引して次の所有者とやり取りする」のであればそれがそのままの売値になるのですが(もちろん手数料はモールに取られます)、買取店を利用した場合は取引手数料こそないものの、2つのものが買い取り価格に影響してきます。

中間コスト

これは避けれない物です。運営を続けるための経費である家賃や人件費、さらにブランド品を運搬する費用、そして顧客を集める経費である広告費なども入ります。 「実店舗か」「宅配か」関係なくこうしたものが高い業者ほど買取価格はその分抑えられてしまいます。

会社の設定した利益

コストが「必ずかかる固定」に近い物なのに対して、この部分は会社の裁量により大きく差が付く部分です。宅配買取か店舗買取か、またどれほどコストがかかるかに関わらず「どのくらい利益を取って買い取り価格を設定するのか」についてはとても重要なファクターとなります。

実店舗でのブランド買い取りについて、高いお店は何が違うのか

他のジャンルの買取をしているお店ほど高い?

よくある誤解ですが「専門店だからブランドが高く売れるのではないか?」という人がいます。
イメージ的にはいかにもというところなのですが、実店舗について構造的なことを考えていくとむしろ逆に近いものもあります。
ブランド買取専門店の場合、「ブランド買取以外の利益が入ってこない」ということなので、当然そこから家賃や給料、そして会社の利益を取らなければなりませんから、お客さんに渡せる「買い取り価格」は中々高くしづらいのではないでしょうか。

ネット上は別としても路面店で「ブランド品しか買い取りしていませんよ!」というショップはかなり珍しいですよね。そうしたことも影響しているのだと思います。

その一方で「貴金属」「金券」「切手」「衣類」その他を買い取りするなど、手広く買い取りをしているリサイクルショップは、一見すると専門性がなく「高く買ってくれるのか?」という不安もあると思いますが「全体で利益を出せばいい!」という方針ですから、構造上はブランド品も高価買取しやすい環境と言えます。

「人は見かけによらない」と言いますがそれを言うなら「お店は見かけによらない」というのが、実店舗でのブランド買取に言えることかもしれませんね。

宣伝費・人件費などコストをかけすぎていないお店ほど高い?

実店舗の場合注意しなければならないことは「維持のためにどれだけお金がかかっていそうか?」ということです。
最近ではブランド品の実店舗買い取りも競争が激しく、駅前やショッピングモールなどの一等地にも多く見かけるようになりました。(一昔前の「質屋」が裏通りに多かったのと対照的ですよね)
お客の利便性にもつながるのでこうしたことは仕方がないのですが、例えば

〇不必要に店内が広すぎる
〇それほどお客が入っていないのに何人もスタッフがいる
〇広告を入れ過ぎている

といったことに当てはまる場合、買い取り金額を抑えることでそのための経費をねん出しなければならないわけです。
今どきのブランド買取について「良い場所にある」ということはさておくとしても、それ以外の部分でコストがかかりそうであれば注意した方が良いかもしれません。

販売網を持っているお店ほど高い?

また買い取り価格に影響を与えてくるのが「買い取ったブランド品を、どのようにして売っているか?」ということです。
「すぐに売れる、高く売れる」という自信があれば買取価格も強気になりますが、例えば買い取ったものをその店内でそのまま販売していたり、他にネット販売などのルートがあまりないお店であれば、弱気で慎重な値段を付けられてしまうかもしれません。
ブランドの売却を実店舗で検討する場合「買い取ったものをどのようにして売っているのか」確認してみた方が良いかもしれませんね。

専門知識を持っているお店は高くなることも

先ほど「実店舗でのブランド買取の場合、ブランドしか扱っていないブランド専門買い取り店は高価買取できるとは限らない」とお伝えしました。
それはその通りなのですが、その一方で「査定担当者の専門性が高い」場合は買取価格が大きく左右されます。
高価買取をしてくれる担当者(お店)ではブランド品の価格を決めるモデルの需要、使用感などの状態などを丁寧に確認し、ぎりぎりまで強気の価格を付けてくれるものです。
その意味で「ブランド品の知識を十分に持っていて」「考えられる最高の価値を付ける意思のある」担当者(またはお店)との出会いはとても大切です。

知識について言うと、実は宅配買い取りの場合は全国対応も多く、日々多くのブランドアイテムを査定していますから、担当者はかなり知識が多いと言えるのですが、地域密着型実店舗の場合は必ずしもそうではないので「個人差(=お店の差)」が生まれやすいということです。
「ブランド知識」「高く買う意思」この2つを持っているかどうかの見極めが、店舗買取の現場では一番試されると思います。

宅配買い取りで高く買ってくれるのはどういうお店か

ブランド品の取扱量と販売力は重要

ブランド品を売る際高価買取を目指していくのであれば、大切なことは、「需要と状態を見極めて、ぎりぎりまで高く買取をしてくれるか」ということになります。

そして私は、これには3つの要素が必要だと思っています。

1つ目は会社として「(本当に)高価買取をする!」という姿勢です。

2つ目は「需要と供給を正しく見極めて、ぎりぎりどこまで強気の価格で買えるのか?」という(一種チキンレースのようですが)専門知識の厚さです。

そして3つ目は「買い取ったものをどれだけ高値で、早期に売る自信があるのか」ということになります。(販売サイトが弱く、売れなければ買い取りの価格も弱気になります)

そしてこの中の「1」については正直会社の方針次第で分かりづらいのですが、特に2と3についてはある程度売る側からも予測しやすいと思っています。

ブランド宅配買い取りの強みとはやはり多くの会社が全国対応をしているということで、その分ブランドアイテムも集まりやすいですし、日々多くのブランド品査定をこなしている会社が多いです。
そしてその分査定は専門性の高い人が担当している人も多いですし、そうでないとしても日々かなりの「査定経験値」を得ていくことになります。
この「経験値」の差が、宅配買い取りにおいては買取価格を分けると言えそうです。

また買い取ったブランド品をどれだけ大々的に売っているかも、買取価格を大きく左右します。
これも「全国対応宅配買い取り店」が、「地域密着型実店舗」と比べて比較的優位に立ちやすい点なのですが、例えばヤフオクや楽天市場、そしてYahoo!ショッピングなど複数のモールでかなりの出品をしている会社であれば販売力には自信があるはずですし、それを背景に高価買取をしている可能性が高い…と考えられます。

ホームページから高価買取を見分けるには

それでは、ブランド品を宅配買い取りしている業者からどうやって「高価買取してくれそうな業者」を探せばいいのでしょうか?

サイト作りはそれぞれなので一概には言えないのですが、私は「掲載されている買い取り事例が豊富かどうか」「販売サイトが充実しているか」ということが一番目安になりやすいと思います。

買い取り事例については具体的にどれをいくらで買い取っているのか? といった事例で、もちろん多い方が良いですし具体的な書き方が多いサイトは信用がおけると言えます。
また販売サイトについては買い取りサイトから直接リンクしていることはそれほど多くないのですが、その場合も会社名やショップ名などで検索をすれば出てくるので少し時間をかければ見つけられる確率は高いです。
そこで複数モールに出品しているのか、どのくらいの数が出ているのかなど色々意識していくと良いと思います。
やはり「うちのサイトなら、すぐに売れる!」という自信があってこそ買い取る際にも強気の値付けにつながることが多いので、一つの目安にはなるはずです。

結局ブランド買取は、どちらが高いのか?

価格差が付きやすいのは実店舗の方

まず大変大雑把な印象なのですが、ブランド品買取価格の「平均値」ということでいうと、私は紙一重で宅配などリモート買い取りの方が高いという印象を受けます。
もちろん実店舗でも高い店舗は多いですし、特に都心部では平均的な買い取り金額も高いと思いますが、「地方も含めた全国平均」で見て行けば実店舗での買い取り価格は、宅配に一歩及ばないかな…? と思うのです。

ただ地域密着型の店舗(特にモールなどに入っていない路面店)の場合、買取価格にはかなりムラがあり、お店による買い取り価格のばらつきは特に「お店に持ち込む店舗買取」の方が大きいと思います。
特に地方にある実店舗にブランド品を持ち込んでみてもらう場合は、前述した「高く買取ってくれるかの指標」を意識しておくといいかもしれません。

宅配買い取りの長所と限界とは

その一方でブランドのLINE査定や宅配買い取りをうたっているリモート買い取りの場合、極端に安く買取っている業者はあまりないと言えますし逆もまた真なりです。

ブランド品の宅配買い取りは「画面上の際と比較」ということになるので実店舗以上に「視覚的に比べられて」しまいます。
その分競争も激しく、各社が自社の専門性をサイト上でアピールしつつ高価買取でしのぎを削っています。
こうしたことから総合的に見れば宅配買い取りの価格は平均点に高めで安定していて、実店舗のように「持ち込んだら極端に安い値段を付けられてしまった!」という実例はあまり聞かないように思います。

ただそんな宅配買取にも「店舗買取にはない、確実にかかってしまう費用」というものは存在します。
それはやはり運送費(宅配便)と言えるでしょう。
特に「配送時にお客様の負担はありません!」とうたっている業者さんは多いのですが、当然そうしたものも加味して査定価格は決められていくのでその分引かれている…と考えた方がよさそうです。
※特にブランド品買取が成立せず、返送する場合の費用もお客の負担がない場合、それも織り込まれて査定していると思った方が良いはずです。

紙一重で、どちらが高いかと言えば…

グループとしての平均レベルで見て行けば、ブランド品買取の価格は「宅配買い取り」の方が「実店舗買い取り」より上ではないか? ということは先ほどお伝えしました。

しかし「個々の店舗」として見て行けばどうでしょうか?
もしあるブランド品について「日本一高く買取ってくれる」お店を本気でリサーチした場合、No,1に輝くお店というのは実店舗か?それとも宅配買い取り店舗か? と考えてみるとどうでしょう。

私はその場合、(あくまで1店舗単位で考えれば)紙一重で「実店舗」がNo,1に輝くのではないか?と予想しています。
理由はシンプルで、上記でお伝えした通り「宅配便による負担」が最後の最後に響くからです。

実店舗でも例えば
「都心部、または地方都市の中心部に位置していて」
「買い取りはその店舗だけでなく全国からの宅配買い取りも対応していて」
「スタッフさんの専門性が高く」
「買い取ったブランド品を手広く販売する力がある」
などの条件がそろった店舗であれば、全国対応の宅配買い取りを超える価格で高価買取することもできると思います。

そうしたことから「もしブランドを日本一高く買取ってくれる」店舗があるとすれば、それは実店舗の方ではないか…?と思うのです。

買取価格は、結局コストとの兼ね合い

ここまで、「実店舗買い取りと宅配買い取りで、どちらがブランド品は高くなるのか?」というテーマでお伝えしてきました。
実際お客様でも悩まれている方が多いと思いますし、少しでも高く売れれば…と考えるのは当然です。

しかしいうまでもありませんが、少しばかり高く売れるとしてもそのために遠くまで自動車で出かけていくというのはあまり得策と言えませんし、リサーチや問い合わせ、また相見積もりなども含めて時間をかけすぎてしまっても「その分高く売れて、元が取れるのか?」というと厳しいところだと思います。

もちろん、あまりにも安く買いたたかれてしまうお店を回避するだけの知識や、行動は必要だと思います。
しかし(分母の金額にもよりますが)数%の価格差のために膨大な時間をかけてブランド品の売却先を探していくことは、かえって時間的なことを考えるとコスパに見合わない…と考えることもできます。

お金と時間の比重(どのくらい価値があるのか)については人それぞれなのですが、あまりにも片方を重視し過ぎてしまうのは考え物かと思います。

読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

安井 理のアバター 安井 理 リユースライター

慶應義塾大学 文学部 人間関係学科卒。1999年より神奈川を中心に学習塾・結婚相談所・リユース専門店などを経営。特にリユース専門店は県内30店舗まで展開した後、戦略的バイアウト。以降は越境ECや業界特化型のライター・コラムニスト・アドバイザーとして活躍。

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