気軽に個人で物を売り買いできるアプリとしてすっかり定着したメルカリ。利用している人も多いのではないかと思います。
しかし、多くが個人で出品しているものなので、「すごく安いけど本物？」「メルカリでブランド品を買っても大丈夫なのかな？」と疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
中には、メルカリで購入したバッグを査定に出したら偽物と判明した、なんてこともあるようです。今回は、メルカリでブランド品を出品したり購入したりする際の注意点とともに、ありがちなトラブルと対処法について解説します。
そもそも…メルカリでブランド品を買っても大丈夫？
メルカリには、個人が出品する場合と、メルカリ内のショップが出品する場合の2種類があります。
出品者が個人の場合は、本物かどうかを確かめるのはなかなか難しいといえます。メルカリは基本的に「個人の良心に基づいて売買を行う場」ですから、当然ですが悪意のある人が入り込む可能性は高くなります。
安かったからという理由だけで購入すると、偽物を買ってしまうことも多いので注意が必要です。
一方、ショップの場合は実在の店舗があるものとそうでないものがあるようですが、個人から購入するよりは安心だといえるでしょう。
メルカリで悪質な出品者や偽物を見分けるポイント
偽物のブランド品を購入しないようにするには、どうしたらいいのでしょうか？
悪質な出品者（個人の場合）や偽物を見分けるポイントについてご説明します。
取引数が極端に少ない出品者
取引数が極端に少ない出品者は注意が必要です。
取引数が少ないからといって、それ自体が悪いことではありませんが、悪質な出品者の場合、悪い評価が付いたＩＤを捨てて新たにＩＤを取り直すことを繰り返している可能性があります。
このような出品者のIDには過去の評価がないことも多いので、取引数や評価をよく確認しましょう。
「悪い」評価が多い
悪い評価が多い出品者も要注意です。
評価が悪い場合は「どこが悪かったのか」を購入者が記載していることも多いので、内容も併せてチェックしましょう。
特に、「梱包の仕方が雑」「届いたものが写真と違う」といったコメントがある場合は、ブランド品を粗雑に扱ったり、無断でどこかから写真を持ってきたりした可能性があります。このような出品者からの購入は控えるのが賢明です。
同じ商品を多数出品している
まったく同じ商品をいくつも出品している場合は、偽物を大量に売りさばこうとしている可能性があります。
個人が出品しているのであれば、「同じ物がいくつもある」ということは考えにくいですよね。このような出品者には気をつけましょう。
商品をすべて「新品」と紹介している
商品をすべて「新品です」と紹介している場合、出品者が転売用に仕入れた偽物であることが考えられます。
新品の商品を簡単に手放す人は一般的に見てあまりいないのではないでしょうか。
商品説明の日本語がおかしい
日本語は世界的に見ても難しい言語のひとつ。そのため、翻訳ソフトを使っても日本人が見ると違和感しかない文章になってしまうことが多いものです。
商品説明がおかしな日本語である場合、出品者が偽物を販売しようとしている外国人の可能性があります。
商品説明が短く、写真が少ない
商品の説明が短く、写真が1～2枚しかない商品には「丁寧な説明」という視点が抜け落ちているため、気をつけたほうがいいでしょう。
メルカリでは中古品を出品する人が多いことを考えれば、いつ・どこで・どのように手に入れたかの説明、ブランドのタグやさまざまな角度から撮影した写真はとても大切。このような手間を省いている場合、扱いがいい加減である可能性が高いです。
シリアルナンバーを教えてもらえない
ブランド品の多くには、商品ごとに異なるシリアルナンバーが付いています。革製品などには内側に刻印されていることが一般的で、それ以外の物は保証書などに記載されています。
写真に掲載してしまうと偽造されてしまう場合があるので出していないことも多いですが、不安な場合は保証書など証明できるものがあるかどうか尋ねてみましょう。
なお、ルイ・ヴィトンではシリアルナンバーからICチップへの移行が始まっていますので、新しい物にはシリアルナンバーが記載されなくなっています。
購入時のレシートや領収書がない
「商品をどこで購入したのか」は重要です。メルカリでの購入を検討している際は、出品者にレシートや領収書などを送ってもらうことができるか相談してみましょう。
知人からもらった、オークションで手に入れた、といった回答があった場合は、偽物である可能性も少なくありませんので注意してください。
価格が極端に安い
同じ商品でも、ほかの出品者に比べて極端に価格が安くなっている場合も偽物である可能性が高くなります。
例えば、「状態が悪い」「大きな傷がある」といった理由がないのであれば、偽物の可能性も考えられるでしょう。
発送までの日数が長い
メルカリには発送期間の設定が3種類あり、最も長いもので4～7日となっています。
メルカリは手元に商品がない物の出品はできませんので、発送までの期間が長い場合は在庫がない状態で販売をしている可能性があります。
コメントや質問を受け付けていない
「返品やクレームは受け付けません」と書かれていたり、メッセージを送ったのに返事が返ってこなかったりする場合も注意する必要があります。
ブランド品は中古とはいえ値段が高い物が多いので、質問にきちんと回答したり、何かあったときに対処してもらえなかったりする出品者は避けたほうがいいでしょう。
メルカリで偽物のブランド品を買ってしまったときの対処法
もし、メルカリで購入したブランド品が偽物だった場合は、下記の手順で対処してみてください。
手順1 すぐに出品者を評価しない
購入した物が届いたからといって、すぐに出品者の評価をしてはいけません。
メルカリでは、一度評価をしてしまうと返品対応ができなくなってしまいます。届いた物が写真と同じ物か、怪しい点がないかをよく確認しましょう。
中には、評価を急かしてくる出品者もいるようですが、確認するまでは保留にするのが賢明です。とはいえ何も対応しないのは失礼だと思ったら、出張や旅行で家を離れているため確認が遅れるなど、すぐに評価できないと連絡をしておきましょう。
手順2 出品者へ返品可能か連絡する
商品が偽物であった場合、まずは出品者に商品を返品できるかどうかメッセージを送りましょう。
メルカリの規定では、偽物の取引は禁止されていますので、偽物だと思われる理由とともにその旨を相手に伝えます。できるだけ丁寧に、感情的にならないように気をつけてください。
手順3 メルカリ事務局へ連絡する
返品について相手から返事がこなかったり、返品を拒否されたりした場合は、速やかにメルカリ事務局に連絡しましょう。事務局でキャンセル対応をしてもらえれば、代金はきちんと返金されます。
ただし、必ず対応してくれるとは限らないため、そもそも偽物を買わないように注意するのが最も重要です。
本物か偽物か判断がつかない場合はどうする？
購入したものが本物かどうか分からなくて不安がある場合、買取専門店など目利きの専門家がいるところに査定を依頼してみるのもいいでしょう。
ブランド品などの買取を行う店では、基本的に査定は無料です。売るつもりはなくても、一度依頼してみてはいかがでしょうか。
メルカリでブランド品を出品するときの注意点
メルカリでは、偽ブランド品の出品に対して厳しいチェックを行っており、偽ブランド品を排除するために、次のような取り組みがなされています。
AIによる監視
メルカリでは、過去に発見された偽ブランドやトラブルとなった出品のパターンのデータを蓄積しています。そのデータをもとに、AIを使って偽物と思われる物が出品されていないか常に監視しているのです。
偽物と判断されると自動的に削除されますが、場合によっては「怪しい」と思われる物も削除対象になることがあります。
ユーザーによる違反通報
メルカリには、ユーザーがトラブルにあったり、不審な出品物を見つけたりした場合に通報できる仕組みがあります。事務局では通報の情報を確認・判断をして対処をするようになっています。
ただし、メルカリ側でチェックしていても、完全に違反とならないことも。その場合、商品情報の追加や修正によって再度出品ができるケースもあります。
メルカリで出品したブランド品を削除されないためのポイント
メルカリの出品削除を避けるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
大切なのは、出品するブランド品が本物であると証明する情報を入れること。具体的な例をまとめてみましょう。
・購入時のレシートや領収書の写真を掲載する。
購入した場所や店舗名、購入時期のほか、正規品である保証書などを商品といっしょに送るといった記載もあると、なお信頼できます。
・ブランドのロゴ・ボタンの形状など正規品ならではの特徴の画像を掲載する。
・どこで手に入れたのかはっきりしないブランド品（オークションで購入した・誰かからもらった）は出品しない。
メルカリで出品したブランド品が偽物と判断されたら？
正規品を出品したつもりでも、事務局によって偽物または偽物かもしれないと判断されてしまうことがあります。その場合、どのような措置が取られるのかを紹介します。
出品の停止や削除
メルカリで出品したものが偽物と判断されると、強制的に商品ページが削除されます。
アプリのお知らせに「商品削除のお知らせ」というメッセージが届きます。なお、理由が「違反商品の疑い」となっていれば、メッセージ内容を確認して修正すればOK。
いずれにしても、メッセージが来たら放置しないようにしてください。
アカウントの利用停止
商品ページが何度も削除されると、最終的には強制的にＩＤが凍結されて退会となります。
新たにIDを作成する場合には、新しいスマホと電話番号が必要で、住所や銀行口座が同じだと承認されません。
警察に通報されると罪に問われる可能性も
購入した人が「偽ブランド品を買わされた」と警察に通報して、商品が偽物だと確定すると罪に問われることがあります。偽ブランド品の販売は犯罪行為にあたるので、正規品と偽っていた場合には詐欺罪が適用されるのです。
自分は正規品だと思っていても、販売したものが偽物であれば罪に問われる可能性がありますので、十分に気をつけてください。
メルカリでブランド品を売買するなら慎重に！
メルカリは非常に便利なアプリですが、ブランド品などは写真や商品紹介などしか判断材料がありません。売るときも買うときも、商品情報をしっかり読んで確認する必要があります。
特にブランド品は高額な上、偽物も巧妙になっていますから、購入する際は念入りにチェックするようにしてください。
なお、ブランド品を売る際はメルカリ以外にも、買取専門店に持ち込んで買い取ってもらう方法もあります。
買取専門店なら、出品にあたっての準備や、購入者との面倒なやりとり、トラブルもありません。さらに、プロの査定スタッフがいる店なら、適正価格を提示してもらえるので、思ったよりも高く買い取ってもらえる可能性があります。
全国展開している買取専門店のジュエルカフェでは、汚れがあったり、壊れていたりするブランド品でもお買取できることがあります。ぜひ、こちらも選択肢に入れてください！
