リサイクルショップで買い取りをしていると、お客様から「もっと早く売りに来ればよかった。宝の持ち腐れだった」と言われることもしばしばあります。
価値観は人それぞれですが、私自身は個人的に「ほとんど使わず、また売れば換金できるものについては、確かにできるだけ早く換金した方が自分のためになるのでは?」と思っています。
これがジュエリーやブランド品などであれば「身に着けられる」ということもあり判断はそれぞれと思いますが、商品券などの金券・チケットについては(使う見込みがあまりないのであれば)資産と見なして早めに売ってしまっても後悔はしない…と思うのです。
今回は金券・チケット類の換金についてお伝えしていこうと思います。
金券を買い取ってもらう3つの方法
直接店舗に持ち込んで買い取りをしてもらうのが主流
金券(チケット)を売る…と聞いて、みなさんが真っ先に思い浮かべるのは「チケットショップに持っていく」ということかもしれません。
まさにその通りで、個人による金券売却については「チケットショップや買取店などの実店舗に持ち込んで買ってもらう」ということが主流になっています。
郵送など余計なコストがかからない分概して買い取り価格も高く、また「額面金額」がはっきりしていることからお店による買取価格のばらつきも、ブランド品や貴金属ほど大きくはありません。
住んでいる場所にもよりますが、近くに買い取り店がありさえすれば、最有力な手段と言えるでしょう。
実はオークションなどで売る方法もあります
金券を買い取ってもらう方法としてはもう一つ「ネット経由」というものがあります。
よく不用品などをメルカリやヤフオクで売る…というのがありますよね。あれと同じです。
しかし、いわゆるフリマアプリ(メルカリやラクマなど)の多くは、トラブル防止のため金券類の出品を禁止しており、もしネットで取引するのであれば現在は事実上、自由市場はヤフーオークション(ヤフオク)やモバオク、楽天オークションなどのオークションサイト一択ということになりそうです。
「ヤフオクで売るなんて、トラブルが怖い。それに直接ではないから安くしか売れないのでは?」という声が聞こえてきそうですが、意外なことにヤフオクの場合高値(場合によっては額面金額以上)で落札されてしまうケースもあり(!)、なかなか馬鹿にできません。
これは何故かというと、ヤフオクの場合支払方法が切手やTポイントなど多彩に使えるので、「ポイントが失効する前に充当して使い現金化しよう!」という人が多いことが最大の理由でしょう。
※人によってはチケットショップが遠く、交通費をかけて購入するよりまし…と考えている場合もあります。
ただその一方で取引が成立した場合、金券の郵送料がかかります。
また忘れてはならないのは「落札手数料」がかかってしまい満額を受け取れる訳ではないので、それも差し引いて買い取り率を計算する必要があるということです。
(モバオクでは落札手数料がかからないので、比較的メリットがありそうです)
いずれにせよオークションならではの手間や煩雑さ、そしてトラブルのリスクも無いとは言えないので、買い取り率とそれらをはかりにかけたいところですね。
郵送などリモート買い取りも盛んになっています
また最近では買取業者の方でも実店舗だけでなく、宅配便などの郵送を駆使したリモート買い取りサービスを数多くスタートさせています。
これについてはオークションサイトなどと比べても、信用ある業者さんが運営しているリモート買取であれば比較的安心して利用できると言えます。
特に「チケットショップなどの買取店が近くにない場所に住んでいる」などの場合は大変便利です。
しかしリモートの場合はオークション同様、
〇金券を送るための郵送費用
〇送金してもらうための振り込み費用
といった間接経費が発生してきます。
一見してかかっていないように見えてもどこかに転嫁されている(その分安くなっている)と考えた方が良いので、それらも踏まえて得かどうかを判断するといいでしょう。
(一般に売る商品券などの量が多いほど、デメリットは少ない方法と言えます)
金券・チケット換金の際必要な物とは?
身分証は業者買い取りの場合必須です
店頭への持ち込みにせよ、またリモートの郵送買い取りにせよ、金券を業者さんに買い取ってもらう場合は「身分証」が必要です。
これは買い取り業者さんが古物営業法に基づいた古物取引業者として登録している関係上、必須なものです。
身分証というと「運転免許証」「健康保険証」の2つが代表的ですよね。
ただこれらが用意出来ない場合は「パスポート」や「マイナンバーカード」、場合によっては「住民基本台帳」などでも代用で使用されます。
また外国人の方であれば「在留カード」または「特別永住者証明書」「外国人登録証」などを身分証明書として使用することが可能です。
ただ注意点としては「できるだけ顔写真まで乗っているものの方が良い」ということです。
特に非対面(郵送などリモート)での買い取りであれば、直接顔を合わせないことから原則「顔写真の付いた身分証明書の提示」が原則となります。
(対面であっても顔写真が付いていることが一致を示すので、できるだけあった方が良いです)
また意外と知られていないことなのですが、商品券などの金券買い取りの場合、厳密に言うと「買い取り金額が1万円以上の場合は本人確認(身分証)が必要」ということです。
逆に言うと額面合計が少額(1万円未満)の場合、身分証は必要ありません。
ただこの線引きは買い取るものの種類によって左右され、例えばゲームソフトや書籍・CDやDVDなどのソフトや自転車類などは「金額にかかわらず必要」とされています。
こうしたこともあってか色々なものの買い取りをしているタイプの買取店では「金額にかかわらず身分証明書の提示を求める」ところも多く、その場合は応じられるようにしておいた方が無難です。
身分証以外に必要なものがあるケースとは
基本的に商品券などの金券を売る場合、身分証以外に必要なものはありません。
ただし例外は2つほどあります。
1つ目として、18歳未満の人が金券などを売却する場合「保護者の同意書が必要」ということです。
家にある物を勝手に売られてしまっても…ということですよね。
2つ目として、大量の買い取りで額面が大きくなる場合(一般には200万円以上)は住民票や登記簿謄本などの提示を求められる場合があります。
いずれの場合も売る側としては応じないと話が先に進まないので、ケースに応じて用意しておく必要があります。
お店により換金率はどのくらい違うのか?
ジャンルごとのおおよその目安とは
一口に金券と言ってもいろいろなタイプのものがありますし、買い取り率の設定は自由なので一概には言えません。
しかし調べてみたところ、路面店(チケットショップや買取店など)ではおおよそ以下の範囲で買い取り率が設定されるようです。
〇百貨店共通商品券…95~98%台
〇百貨店別の商品券…90~98%台
〇クレジット会社発行ギフト券…90~97%台
〇ビール券…80~99%前後
〇マックカード…80~97%前後
〇スーパーなどで使用できる金券…90~98%台
こうしてみると、予想通りどこに持って行くかによってかなり差がついていますね…!
額がそれほどでもなければ大差はなく、家からの距離やかかる時間などを考慮して総合的に決めればいいと思いますが、大量に売る場合などはどこを選ぶかでかなり差が付きそうです。
換金率が高い業者の特徴とは?
換金率(買取率)については、一般にいわゆる「チケットショップ」は高い傾向があるのですが、ジュエルカフェなど買取店についても、かなり高い系列もあり一概に言えないところです。
ただ換金率の傾向については、他も含めて比較すると言えることはあります。
〇大規模で支店が多く、流通量が多いほど高い傾向あり
〇商品券などの場合、期限付きのものは安く、無いものは高い傾向あり
〇おつりが出るタイプのものは、出ない物よりも高い傾向あり
〇同じ商品券でも、額面金額の高いものは買い取り率も若干高いケースがある
などというものです。
重要なことは1番上で、やはり大手チケットショップや買取店でもネットワークの大きい業者であれば、換金率に期待が持てると言えそうです!
少しでも換金率の高いところに売るには?
できる限り大手を選びたい
支店がたくさんあったり、知名度が高く多くの人が利用するような買取店・チケットショップであれば、換金率が高くても「薄利多売」ということでビジネスが成り立ちます。
一方で人件費や家賃その他、どうしても固定経費は出さなければそうした会社もやっていけないので、逆に支店がわずかしかなかったり他の買い取りをしていないなど「収益の柱」が他に乏しい場合、高く買取る余裕がなく換金率も抑えられてしまう場合もあるわけです。
自宅からの距離など他の要素を脇に置くとするなら、やはり大手(流通量が多い)中心に検討するのが賢いと言えます。
公開されている買取率を確認する
大手チケットショップなどでは、主だった金券類について買い取り率をネットで公開している所も少なくありません。
また公開していない買取店などでも、電話をすれば買い取り率は教えてくれます。
選択肢がある場合はできる限り事前にこうしたリサーチをしておくことが、特に量が多かったり「少しでも高く」という場合大切です。
※換金率については発行元の規約改定や使用できる範囲の変更、そして需要と供給のバランスである程度変動しています。その意味でもこうした確認はできる限りしておきたいものです。
量が多い場合は交渉ができる場合も
またもし、売りたい商品券の枚数が多いなど量がある場合、交渉して買い取り率を上げてもらうことができるかもしれません。
こういう場合大手チケットショップよりも買取店タイプのお店の方が柔軟に対応してくれるケースも多く、「量が多いのであれば薄利でも高い換金率で買い取りをする」という判断をしてくれる場合もあります。
こうしたことは特例的でもあり、必ず応じてもらえるとは限りませんが、大量にある場合は相談してみるのも一つの方法です。
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