14金とは?金の純度と意味

純金に対する割合は何%?
14金とは、純金を24分率で表したうちの「14」に該当する合金で、純度に換算するとおよそ58.3%となります。
この割合は「14 ÷ 24 × 100 = 58.3%」という計算で求められ、残りの41.7%には銀や銅、ニッケルなどの金属が加えられています。
これにより、柔らかい純金よりも硬く、日常的に使用しやすい強度が得られます。
たとえば、アクセサリーなどの細かい装飾や形状保持が求められる製品には、この14金がよく用いられています。
強度と美しさを両立させたバランスのよい素材として、世界中で親しまれている金種のひとつです。
色味はどう変わる?3種類のカラー展開
14金には主にイエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールドという3種類のカラー展開があります。
イエローゴールドは銀と銅をバランスよく混ぜることで温かみのある黄金色になります。
ピンクゴールドは銅の割合を多くし、優しいピンク色を表現したもので、柔らかい印象が人気です。
ホワイトゴールドはパラジウムやニッケルを加えることで銀白色に近い見た目となり、クールでモダンな印象を与えます。
このように、合金の種類と配合比率によって、同じ14金でも色味に大きな違いが生まれます。
用途や好みに応じて選べるのも、14金の魅力のひとつです。
刻印の見方と読み方
14金の製品には、その純度を示す刻印が施されています。
代表的な刻印には「K14」「14K」「585」などがあり、どれも14金であることを意味しています。
「K14」や「14K」は主に日本やアメリカで使われ、「585」はヨーロッパ圏で多く見られる表記です。
刻印は製品の内側や留め具の部分など、目立たない場所に小さく入っているのが一般的です。
国や製造者によって刻印の位置や字体は異なるため、注意深く確認することが大切です。
刻印が不明瞭な場合は、専門店での鑑定を受けると安心です。
K14とGPやGFの違い
K14とは金そのものの合金であるのに対し、K14GPやK14GFはメッキや金張りといった加工品です。
K14GP(Gold Plated)は金メッキで、表面にごく薄く金を電気的にコーティングしたものです。
一方、K14GF(Gold Filled)は「金張り」と呼ばれ、K14の金層を熱と圧力でしっかりと貼り付けたものです。
種類 | 構造 | 耐久性 | 価格帯 |
---|---|---|---|
K14 | 金58.3%の合金 | 高い | 高価 |
K14GF | 芯材に厚い金の層を圧着 | 中程度 | 中程度 |
K14GP | 表面に薄い金メッキ | 低い | 安価 |
このように、K14・K14GF・K14GPは見た目が似ていても素材構成や耐久性が大きく異なるため、用途や予算に応じて選ぶことが重要です。
K14と14Kの違いとは?

表記が違うだけ?国による習慣の違い
K14と14Kは表記こそ異なりますが、どちらも金の純度58.3%を示す同じ14金を意味します。
違いはあくまで表記の順序であり、本質的な意味や品質に違いはありません。
K14という表記は日本やアジア圏で多く使われ、Kはkarat(カラット)=金の純度を示す単位を表し、その後に数字が続きます。
一方、14Kという表記はアメリカやヨーロッパなどの欧米圏で一般的に使われており、数字の後にKが付くスタイルです。
製品に刻まれている表記を見ることで、どの地域向けに作られたものかを知る手がかりにもなります。
K14の後に付く記号の意味
K14の後には、金の種類や色味を示すアルファベットが追加されることがあります。
たとえば、「K14WG」はホワイトゴールド、「K14PG」はピンクゴールド、「K14YG」はイエローゴールドを意味します。
また、一部の製品ではメーカーや職人の印、品質保証のためのホールマークが刻印されている場合もあります。
これらの記号やマークは、素材の情報や製造元の信頼性を示す重要な手がかりとなるため、確認しておくと安心です。
表記の意味を正しく理解することで、製品選びの際に役立ちます。
偽物との見分け方
14金製品が本物かどうかを見分けるためには、いくつかの簡単なチェック方法があります。
特別な道具を使わずに自宅で試せる方法もあり、初歩的な判断材料として役立ちます。
1.重さを確認する
14金は比重が高く、手に持つとずっしりとした重みがあります。
2.磁石にくっつかないか試す
金は非磁性体のため、磁石に反応した場合は他の金属が使われている可能性があります。
3.酸テストを行う
市販の金属用酸液を使い、金特有の反応を見ることで判別できます(要注意して使用)。
4.変色の有無を観察する
金は基本的に変色しにくいため、黒ずみやサビがあると偽物の疑いがあります。
5.肌への影響をチェックする
着用してかゆみや赤みが出た場合、金以外の金属が多く含まれている可能性があります。
確実な判定が必要な場合は、買取店や宝石専門店などでの鑑定を受けるのが最も安心です。
14金と18金・10金の比較

純度の違いと価格差
金製品は、含まれる純金の割合(純度)によって価格や性質が異なります。
18金は75%が純金で構成され、14金は約58.3%、10金は約41.7%です。
このように、数字が高いほど純金の割合が多く、高価になる傾向があります。
たとえば、1gあたりの金価格が9,000円とすると、素材価格の目安は18金で約6,750円、14金で約5,250円、10金で約3,750円程度となります。
同じ重さの製品であっても、純度が違えば価格に明確な差が出るため、購入時にはしっかり確認することが大切です。
色味の濃さはどう違う?
純度の違いは、見た目の色合いにも影響を与えます。
18金は純金の割合が高いため、鮮やかで濃い黄色味が特徴です。
14金はやや落ち着いた色合いで、黄みと白みの中間的な印象があります。
一方、10金は他の金属の割合が多く、やや白っぽく見えることがあり、金の色味が控えめになります。
ゴールドらしい華やかさを求めるなら18金、上品な印象を好むなら14金、価格を抑えながら金の質感を楽しみたいなら10金
というように、用途や好みによって選ばれています。
強度と耐久性の比較
金は純度が高いほど柔らかくなり、逆に純度が低くなるほど硬くなる性質があります。
18金は美しい光沢を持つ一方で、やや変形しやすい点があります。
14金は硬さと柔軟性のバランスが取れており、日常使いにも適した素材です。
10金は最も硬く、傷が付きにくいですが、その分割れやすい一面もあります。
毎日使うアクセサリーや動きの多い部位に身につけるアイテムには、耐久性に優れた14金や10金が選ばれる傾向にあります。
アレルギーリスクは?
金属アレルギーは、金以外の合金に含まれる金属(特にニッケルやパラジウム)が原因となることが多いです。
18金は純金の割合が高いため比較的安全とされていますが、14金や10金は含まれる合金の種類や量が多いため、アレルギー反応を起こす可能性があります。
特にホワイトゴールドに使用されるニッケルには注意が必要です。
アレルギーが心配な方は、ニッケルフリーと明記された製品を選んだり、肌に触れる部分がコーティングされているかどうかを確認するのがよいでしょう。
14金の特徴とメリット

14金とは、純金の割合が58.3%で構成された金合金のことで、価格・強度・見た目のバランスが優れていることから、多くのジュエリー製品に採用されています。
以下に、14金の主なメリットをまとめます。
- 純金に比べて硬く、変形しにくい
- 18金よりも価格が抑えられていて手が届きやすい
- 上品な色合いで高級感がある
- 日常使用にも適した耐久性
- 金属アレルギーリスクが比較的低い(合金次第)
このように、14金は見た目の美しさと実用性のバランスがよく、コストパフォーマンスにも優れているため、初めて金製品を選ぶ方にもおすすめの素材です。
変形しにくい適度な硬さ
純金(24金)は非常に柔らかく、わずかな力でも変形してしまうため、日常的な使用にはあまり適していません。
14金は、純金と銀や銅などの金属を混ぜた合金であるため、適度な硬さがあり、変形しにくい性質を持っています。
たとえば、指輪やブレスレットといった常に動きのある場所に使うアクセサリーにとって、この耐久性は大きなメリットです。
長く使うジュエリーにおいては、適度な強度と美しさを両立する14金が実用性の高い選択肢となります。
高級感がありながらリーズナブル
14金は18金ほど高価ではありませんが、見た目は非常に似ており、高級感を損なわないのが特徴です。
たとえば、同じデザインのネックレスでも、18金製なら8万円、14金製なら5万円程度で購入できることがあります。
10金と比べるとやや価格は高めですが、色味や耐久性の点で上回るため、コストパフォーマンスの面で非常に優れています。
「できるだけ手頃に、でも上質なものを持ちたい」というニーズにぴったりの素材が14金です。
経年変化と変色のしにくさ
14金は、酸化しにくい金の特性を保ちつつ、合金によって強度も持ち合わせているため、経年変化にも比較的強い素材です。
空気中の成分や汗などに長時間さらされても、すぐに黒ずんだり変色したりすることは少なく、長く美しい状態を保ちやすいです。
ただし、合金に含まれる金属によっては多少の色変化が生じることもあるため、定期的な手入れが推奨されます。
美しさが長持ちするという点でも、14金は日常使いに向いた素材と言えるでしょう。
お手入れの簡単さ
14金のジュエリーは、日々のちょっとしたお手入れで長く使うことができます。
使用後は柔らかい布で軽く拭き、皮脂や汚れを取り除くだけでも十分です。
汚れが気になる場合は、ぬるま湯に中性洗剤を溶かして数分浸し、やわらかいブラシで優しくこするのが効果的です。
保管時には、他のアクセサリーと接触しないよう個別にケースに入れることで傷を防げます。
14金の主な使用用途

定番のジュエリー・アクセサリー
14金は、日常的に身に着けるジュエリーとして非常に人気があります。
特に指輪やネックレス、ピアスといった基本アイテムでは、変形しにくく、肌なじみの良い色合いが評価されています。
デザイン面でも、繊細なチェーンや装飾に対応できる硬さがあるため、幅広いスタイルに適応可能です。
また、ホワイト・ピンク・イエローと色のバリエーションも豊富で、好みに応じた選択ができます。
飽きのこないデザインと実用性の高さを兼ね備えた14金は、自分用にもギフトにも最適です。
海外で人気の理由とハワイアンジュエリー
14金はアメリカやヨーロッパなど海外でも広く用いられており、特にハワイアンジュエリーでは主流の素材となっています。
その理由は、気候や汗による変色に強く、複雑な彫り模様にも対応できる硬さを持っているためです。
また、欧米では14K表記が一般的で、文化的にも馴染みのある素材です。
ハワイアンジュエリーにおいては、伝統的な柄や波の彫刻を美しく表現できる素材として14金が選ばれており、機能性と芸術性を両立しています。
楽器や万年筆などの特殊用途
ジュエリー以外でも、14金は高級万年筆のペン先や金管楽器の部品などに使われることがあります。
たとえば、万年筆のペン先に使われる14金は、しなやかな書き味と耐久性を両立できる点が評価されています。
また、トランペットやサックスなどの楽器では、音質や共鳴性を高めるために金合金が使われることもあります。
こうした分野で14金が選ばれるのは、素材としての機能性が非常に高いことの証でもあります。
資産価値としての側面
14金は純金や18金に比べると買取価格はやや控えめですが、それでも貴金属としての価値を持ち、資産として保有することも可能です。
特に重量のある製品や、デザイン性の高いブランドジュエリーであれば、査定額が高くなる傾向にあります。
また、金相場が高騰する時期には、14金製品の売却を検討する人も増えます。
価格・強度・需要のバランスが取れている14金は、長く持ち続けることで資産としても役立つ素材と言えるでしょう。
まとめ
14金とは、純金の割合が58.3%の合金であり、
価格・強度・美しさのバランスに優れた素材です。
純金や18金に比べるとリーズナブルでありながら、高級感のある見た目を保てることから、ジュエリーや特殊用途など多岐にわたって活用されています。
また、海外でも広く使用されており、文化や用途に応じた多彩な展開が見られます。
よくある質問
18金、14金ではどっちがいい?
用途や予算によって異なりますが、
見た目の豪華さや純金の含有率を重視するなら18金、日常使いのしやすさや価格とのバランスを重視するなら14金がおすすめです。
18金はやや柔らかいため丁寧な扱いが必要ですが、14金は耐久性が高くカジュアルにも使いやすい素材です。
14金のメリットは?
14金のメリットは、変形しにくい適度な硬さ、変色のしにくさ、高級感のある見た目、手頃な価格、そしてお手入れのしやすさなどが挙げられます。
特に普段使いのジュエリーとして長く使いたい方には、14金のバランスの取れた特性が非常に魅力的です。