純金積立のデメリットとは?やめとけと言われる理由やメリット、始める際の注意点を紹介

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純金積立とは何?

純金積立とは、毎月一定金額を積み立てて少しずつ金(ゴールド)を購入していく投資方法のことを指します。

まとまった資金がなくても、毎月1,000円〜5,000円程度から始められる手軽さが魅力で、「貯金感覚で資産運用ができる」と人気を集めています。

購入する金は基本的に現物で保有され、積立金額に応じた重量の金が蓄積されていく仕組みです。

購入単価は毎月の価格で決まり、金の価格が高い月は少量、安い月は多く買える「ドルコスト平均法」の考え方が取り入れられています。

リスク分散にもつながるため、長期運用に適した投資手法の一つとされています。

純金積立のやめとけと言われる5つのデメリット

手数料が割高になることがある

純金積立の大きな注意点として、「手数料の高さ」があります。

多くの純金積立サービスでは、購入時手数料・保管手数料・売却手数料などが発生します。

これらは積立総額に対して1〜3%程度になることもあり、少額投資であればあるほど、相対的にコスト負担が重く感じやすくなります。

他の投資商品と比べると、この手数料の構造が見えづらく、運用益を圧迫してしまう原因になり得る点が「純金積立のデメリット」としてよく挙げられています。

価格変動リスクがある

純金積立は長期保有を前提とした投資ですが、金の価格も常に変動しています。

短期間で売却すると、購入時より価格が下がって損失が出ることもあり、必ずしも安定したリターンが得られるとは限りません。

特に、世界的な経済動向や為替相場、金利の影響を大きく受けるため、価格の波に振り回される可能性があります。

リスク分散のための積立であっても、「絶対に損しない投資」ではない点は理解しておくべきでしょう。

現物引き出しに制限やコストがかかる

多くの純金積立サービスでは、積み立てた金を現物(金地金やコイン)として引き出すことも可能ですが、その際に別途手数料や送料がかかる場合があります。

また、引き出しには「最低重量(例:5g以上)」などの制限が設けられていることもあります。

思ったより簡単に自分の金を手元に持ち帰れない」という点が、デメリットとして注意されています。

緊急時にすぐ現金化しにくい

株式や投資信託と異なり、純金積立では即日での売却・現金化ができないことがあります。

売却の手続きや入金までに数営業日を要する場合があり、急な資金ニーズに対応しづらい点は流動性の面で弱みと言えます。

特に、いざというときに「すぐ現金が必要」な場面では他の資産の方が優先されることもあり得ます。

純金積立を始める前に、「いざというときの使い勝手」も比較しておくと良いでしょう。

中途解約や積立停止がしにくい場合がある

純金積立は長期継続が前提のサービスが多いため、途中で解約したいと思っても、すぐに対応できないケースがあります。

また、積立停止や口座解約には書類手続きが必要だったり、解約時に所定の費用が発生する場合もあります。

柔軟性に欠ける運用形式であることも、デメリットの一つといえるでしょう。 始める前に、解約や停止条件を事前に確認しておくことが重要です。

純金積立の4つのメリット

少額から始められる

純金積立は毎月1,000円〜と、比較的少ない金額からスタートできるのが大きな特徴です。

株式や不動産のように初期資金を多く必要とせず、気軽に資産運用を始めたい方にとってぴったりの選択肢です。

「貯金感覚」でコツコツ続けられ、家計への負担も少なく、生活スタイルに合わせて無理なく継続できるのが魅力です。

ドルコスト平均法でリスク分散ができる

純金積立では、毎月一定額で金を購入することで「ドルコスト平均法」が自然に取り入れられています。

金の価格が高いときは少なく、安いときは多く購入できるため、購入単価が平均化され、リスクの平準化につながります。

タイミングを気にせず積み立てることができるため、相場の波に惑わされにくいのもメリットです。 長期的な視点で安定的な資産形成を目指す方に適しています。

インフレ対策になる

金は「実物資産」として価値を保ちやすく、インフレが進行して通貨の購買力が下がる場面でも力を発揮します。

紙幣の価値が下がっても、金そのものの価値は保たれるため、将来的な物価上昇への備えとしても有効です。

そのため、預金だけに頼らず分散投資として金を組み込むことで、資産全体の安定性を高めることができます。

現物資産としての信頼性がある

純金は、国や企業に依存せず、それ自体が「価値のあるもの」として世界中で通用します。

通貨や株式と違い、発行体リスクがないため、万が一の有事にも資産としての信頼性が高いのが特徴です。

純金積立で得た金は、現物として引き出すことも可能なため、実体を持った資産として安心感があります。

将来的に金地金やコインとして所有したい方にもおすすめです。

純金積立と他投資の違いを比較

純金積立は、他の代表的な投資商品である「株式」「投資信託」「不動産」などと比べて、性質やリスクの取り方が大きく異なります。

リターンよりも「安定性」や「守りの資産形成」を重視する人に向いている投資手法です。

以下に、それぞれの特徴を比較してみましょう。

投資種別主な特徴メリットデメリット
純金積立現物資産を少額から積立購入安定性が高く、インフレ対策になる手数料が高く、即時換金しにくい
株式投資企業の成長に期待して値上がり益を狙う高リターンの可能性、配当が得られる価格変動が大きく、元本割れのリスクがある
投資信託プロが運用する金融商品に分散投資初心者でも始めやすく、分散効果がある信託報酬などの運用コストがかかる
不動産投資物件を所有し、賃貸収入や売却益を得る安定収入が期待でき、節税効果もある初期費用が高く、空室リスクや管理の手間がある

このように、純金積立は他の投資と比べてローリスク・ローリターンの部類に入ります。

短期で大きな利益を狙う投資とは異なり、長期的に安定資産を増やしていきたい人に向いている選択肢と言えるでしょう。

純金積立がおすすめできる人の特徴

コツコツと長期的に資産を築きたい人

純金積立は、短期的な利益を狙うというよりも、毎月少しずつ資産を増やしていきたいという方に向いています。

毎月一定額を積み立てていくスタイルなので、「気づいたら貯まっていた」という安心感を得られるのも大きな魅力です。

忙しい方や投資の知識が少ない方でも、自動的に積み立てが進むため、手間なく資産形成に取り組めます。

計画的に長期運用を考えている方に適した仕組みといえるでしょう。

リスクを抑えて資産を分散したい人

株式や仮想通貨などと比べて、金は価値の変動が比較的穏やかで、元本が大きく減るリスクが少ない資産といわれています。

そのため、資産を分散して守りを固めたい人にとって、純金積立はバランスの良い選択肢となります。

特に経済不安が高まる時期には、金の需要が増える傾向があり、インフレ対策としての役割も果たします。

安全志向で資産を分けて持ちたい方にぴったりの投資スタイルです。

純金積立を始める手順

純金積立はネットや店頭から手軽に申し込みができるのが魅力です。
以下の手順に沿って進めれば、初心者の方でも安心してスタートできます。

  1. 積立サービスを提供している金融機関や貴金属業者を比較・選定する
  2. 申込フォームまたは店頭で口座開設手続きを行う
  3. 月々の積立金額や積立日を設定する
  4. 指定の口座から毎月自動引き落としで積立開始
  5. マイページや取引明細で積立状況を定期的に確認する
  6. 必要に応じて売却・現物引き出しの検討を行う

積立金額は1,000円から設定できるケースも多く、生活スタイルに合わせて無理なく始められるのがポイントです。

サービスごとの手数料や現物引き出しの条件なども、事前にしっかり確認しておきましょう。

純金積立デビューする際の注意点

手数料の仕組みをしっかり確認する

純金積立を始める前に必ず確認しておきたいのが「手数料の内容」です。

積立時の購入手数料、保管料、売却手数料、さらには現物引き出しの際の手数料など、複数のコストがかかる場合があります。

一見安く見えても、長期的に積み立てた場合の総コストを試算すると、他の投資と比べて割高になることも。

各サービスごとの費用体系を比較し、自分の投資目的に合ったものを選ぶことが大切です。

関連リンク:金を購入する際の注意点

積立目的と出口戦略を明確にしておく

純金積立は「始めること」は簡単でも、「終わらせること(出口戦略)」を意識しないまま続けてしまう方も多くいます。

純金は資産としての価値はあるものの、現金化のタイミングや現物引き出しの目的を決めておかないと、単なる積立になってしまいます。

「将来売却して資金に充てたい」「ジュエリーとして加工したい」など、目的に合わせた運用設計をあらかじめ立てておくことが、損をしない純金積立への第一歩です。

月の純金積立相場は?

純金積立は「月いくらから始められるのか?」「平均的にどれくらい積み立てるのが一般的なのか?」という疑問を持つ方が多いです。

実際には1,000円〜5,000円程度の少額から始める人が多く、毎月の生活費に無理のない範囲で積み立てることが推奨されています。

月の積立額想定される購入グラム数(1g=10,000円の場合)
1,000円約0.1g
3,000円約0.3g
5,000円約0.5g
10,000円約1.0g

なお、金価格は日々変動するため、実際に購入できるグラム数は毎月異なります。
価格が高い月は少なく、安い月は多く買えるため、平均化されていく仕組みが純金積立の特徴です。

純金積立に関するよくある質問

Q. 純金積立は確定申告が必要ですか?

通常の積立期間中に確定申告は必要ありませんが、積み立てた金を売却して利益が出た場合、原則として譲渡所得として申告が必要になります。

所得が50万円を超えるか、他の譲渡益と合算されて一定額を超える場合などは、確定申告の対象となります。

特に長期運用で大きな売却益が出る可能性がある方は、事前に税務知識を確認しておくと安心です。

関連リンク:金を売る時の税金や注意点とは?買取業者や相場、タイミングなど解説

Q. 純金積立の手数料はどれくらいですか?

手数料は業者によって異なりますが、一般的には以下のようなコストが発生します。

・購入手数料:0.5〜2.5%程度
・保管手数料:年0.3〜1.5%程度
・売却手数料・引出手数料:
 固定または重量に応じて変動

積立金額が少額だと、手数料負担が相対的に大きくなる点には注意が必要です。 事前に複数のサービスを比較して、自分に合ったコストバランスを選びましょう。

Q. 純金積立はどこで購入するのが安心ですか?

大手貴金属企業(三菱マテリアル・田中貴金属など)や証券会社、ネット銀行などで取り扱いがあります。

信頼性・実績・保管体制・手数料体系などを総合的に見て選ぶのがおすすめです。

特に「現物引き出しが可能か」「マイページで残高を確認できるか」といった利便性も比較材料になります。

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この記事を書いた人

安井 理のアバター 安井 理 リユースライター

慶應義塾大学 文学部 人間関係学科卒。1999年より神奈川を中心に学習塾・結婚相談所・リユース専門店などを経営。特にリユース専門店は県内30店舗まで展開した後、戦略的バイアウト。以降は越境ECや業界特化型のライター・コラムニスト・アドバイザーとして活躍。

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