金を見分ける!磁石で本物判定の衝撃テクニック

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金と磁石の関係とは?

金は日常生活において馴染みのある貴金属ですが、身近にある磁石を使うことで簡単に見分けられると聞くと驚く方も多いかもしれません。

そもそも磁石に吸い付く金属とそうでない金属が存在する理由は、物質の磁性という性質に関係があります。

磁性とは、物質が磁力を帯びたり磁界の影響を受けたりする現象のことを指します。一般的に鉄やコバルト、ニッケルなどは磁石にくっつきやすい金属として知られていますが、金はそれらとは違い、磁石からほとんど影響を受けません。なぜなら、金は原子レベルでの電子の配列が磁力を帯びにくい構造になっているためです。また、金自体は非常に安定した性質を持っており、酸化や腐食にも強く、美しい光沢を保つことができることから、古来より装飾品や通貨として重宝されてきました。


金が磁石に反応しないという点は、多くの金属と比較すると特徴的であるため、磁石を使った判定がある程度有効と言われる理由でもあります。しかし、それだけで金の本物・偽物を断定できるわけではなく、あくまで簡易チェックとしての役割を果たしているにすぎません。こうした背景を理解しておくことで、磁石を使った判断にも役立ち、ほかの可能性や追加テストの重要性にも気づくことができます!

純金が磁石に反応しない理由:科学的観点から

純金(24金)は非常に高い純度を持ち、ほかの金属が混ざっていないため、磁石が引き寄せる成分がほとんど含まれていません。科学的に見ても、金原子の電子配置やバンド構造が磁極を形成するほどの影響を受けにくいことが大きな理由です。鉄などの磁性を持つ金属は電子スピンの配列が磁気モーメントを生み出しますが、金ではそのような強い磁気モーメントが発生しません。このため、磁石を近づけてもまったくくっつかないのが通常です。

純金であればあるほど磁石の影響を受けないため、磁石に吸い付かないかどうかを確かめることは、真偽を見分ける上である程度意味があります。しかし、一部にはメッキを施して見た目だけ金に似せているケースや、わずかな他の金属を含んでいるケースも存在します。そういった場合には、たとえ磁石に反応しなくても確実に純金だと言い切れない可能性があるため、複数の方法でチェックしたり、専門家の査定を受けたりすることが望ましいでしょう。

磁石で金を見分ける方法は?

金を磁石で見分ける際には、家庭にあるシンプルな磁石でも対応が可能です。たとえば、冷蔵庫に貼り付けるマグネットやおもちゃのブロック用磁石など、身近なもので大丈夫です。

まず、対象の金属製品をしっかりと固定できる状態を作ってから、磁石をゆっくり近づけてみます。このとき、もし金属側がスッと引き寄せられるようなら、それは純金ではない可能性が高いと言えます。逆に、まったく反応がない場合は金の可能性があるものの、確実ではありません。なぜなら、メッキや金張りなどでも同じ反応を示すことがあるためです。

金を本当に見極めたい場合は、磁石テストだけに頼らず、ほかの簡易テストや専門家による正確な判断も並行して行うことが重要です。一部のブランド製品では金の純度を保証する刻印があることも多いため、刻印の有無や内容をチェックするのも役立ちます。最終的に自分だけで見分けるのが難しいと感じたら、買取専門店や鑑定士に気軽に相談すると安心です。

磁石テストの具体的手順と、注意すべきポイント

磁石テストの基本的な手順は以下の通りです。

まず、検証したい金属製品を安定した場所に置き、磁石を製品に接触しない程度の距離(数ミリ~1センチほど)まで近づけます。このとき、急に激しく近づけるのではなく、ゆっくりと動かしてみるのがコツです。もし製品がすっと磁石に吸い付いてくるようならば、何らかの磁性を持つ素材が含まれていると判断できます。一方で、全く反応しない場合には、純金やほかの非磁性金属である可能性が考えられます。

注意点としては、金属が軽い場合や形状が特殊な場合には動きが見えづらいことや、メッキの下に磁性金属が隠れているケースもあるため、正確に見極めにくいことがあるということです。また、磁石自体の磁力が弱いと判定が曖昧になることもありますので、なるべく強めの磁石を使うのが好ましいです。さらに、製品が傷つかないように配慮しながら行うことも忘れずに、専門店で買取査定を検討する前の準備として活用すると良いでしょう

金の純度による磁石反応の違い

金の純度によっては、磁石への反応に微妙な違いが現れる場合があります。

純金(24金)は原則として磁石にまったく反応しませんが、18金や14金のように他の金属を混ぜる合金では、わずかに磁力を感じる可能性もゼロではありません。とはいえ、一般的に市販されている18金や14金は、鉄やニッケルなどの強磁性金属を多く含むことは少ないため、ほとんどの場合、磁石にピタッとくっつくような強い反応は示しません。こうした反応の差は、混ぜ合わせている金属の種類や割合によって左右されます。

純金に近いほど磁石に影響されにくく、合金の比率が上がるほど、微妙にではありますが磁石に引き寄せられるリスクが高まる点を覚えておくと便利です。

ただし、そうした引き寄せ方は非常に弱く、家庭で使われる程度の磁石では確認が難しいことが多いのも事実です。実際に価値を正しく把握するためには、刻印の確認はもちろん、専門家の正確な査定や、信頼できるブランド情報のチェックが欠かせません。

18金・14金の成分と磁石反応、他の金属との比較

18金(K18)は約75%が金、残り25%が銀や銅などで構成されており、14金(K14)は約58%が金、その他の割合が異なる合金です。いずれも通常は磁石にしっかりとくっつくことは少ないですが、混ぜる金属の種類によってはごくわずかに反応する可能性があります。たとえば、ニッケルが多めに含まれている場合などは、かすかに磁力を受けることがあるかもしれません。しかし、いずれにしても18金や14金のアクセサリーが強く磁石に吸い付くケースは稀と言えるでしょう。

他の金属との比較としては、鉄やコバルト、ニッケルなどは非常に強い磁性を持つため、磁石にすぐ反応してピタッとくっつきます。一方で銀やプラチナも貴金属ですが、こちらも基本的に磁石にはくっつきません。ただし、金属全般の性質は多様なため、アクセサリーの場合は特にメッキや複合的な素材の構造になっていることが少なくありません。そのため、磁石でのチェック結果だけを鵜呑みにせず、複合素材の可能性を考慮して判断する姿勢が大切です。

金メッキ・金張りの見分け

金メッキや金張りは、表面だけが金属光沢の美しさを持つよう加工されたものであり、実際には大部分が別の金属で作られていることが一般的です。

金の風合いをリーズナブルに楽しめる点が魅力ですが、純金のように磁石にまったく反応しないとは限りません。特に金メッキの場合は、下地が鉄やニッケルなどの磁性を持つ金属である可能性が高いので、磁石を近づけると反応を示す場合が多いです。

金メッキや金張りと純金を見分けるポイントは、刻印の有無や製品表面の剥がれやすさ、価格帯なども参考にすると良いでしょう。パッと見は本物の金に近い色でも、実際の素材を調べると全く別の合金だったというケースも珍しくありません。気になるアクセサリーがある場合は、まずは磁石で簡易チェックをしたうえで、併せてほかの特徴にも目を配り、最終的にはプロの査定を受けることで確実に判断できます。

金メッキ製品が磁石に反応する理由と、その反応の特徴

金メッキ製品は表面にだけ金が薄く塗られているため、内部の素材が強磁性を持つ金属である場合には、磁石が近づくとすぐに反応を示します。

たとえば、下地に鉄やニッケル、ステンレス系の素材が使われていると、外側は金色でも中身が磁性金属のため、見た目に惑わされやすいという特徴があります。こうした製品は、磁石を遠ざけたり近づけたりしてみると、普通の金属以上にしっかりくっつくことがあるので、すぐに見抜けるでしょう。

ただし、金メッキが厚めに施されていると、一時的に金属表面が絶縁されているかのように感じられ、磁力を感じづらいケースもあるため注意が必要です。また、市場には「金張り(ゴールドフィルド)」と呼ばれる、メッキよりもやや厚い層で金を貼り合わせた製品もあり、こちらも下地は別の金属が使われています。最終的には磁石テストで大まかなチェックをしたうえで、本物かどうかを確実に知りたい場合は専門家の検証を仰ぐのがおすすめです。

よくある疑問と対処法

金と磁石にまつわる疑問の中でも、よく聞かれるのが「まったく磁石にくっつかないからといって必ず金なのか?」という点です。実は、くっつかないからといって金が確定するわけではありません。

例えば純銀やプラチナ、あるいはメッキの方法によっては同じように反応しない金属もあるため、単一のテストだけで確実な結論を出すのは危険です。加えて、強力な磁石を使用しなかったり、検証の仕方が不十分だったりすると正しい結果が得られない場合もあります。

そのため、磁石テストを行う前には、製品の材質や刻印を一通り確認する、なるべく強力な磁石を用意するなどの準備をきちんとしておくことが重要です。また、判定がどうしても曖昧な場合は、ジュエリー専門店や買取専門店などで実施している無料査定などを利用し、本物かどうかをしっかりと判断してもらいましょう。近年ではブランド品の模造品も巧妙化しており、個人では気づかない部分もあるため、プロの力を借りるのが最善策です。

磁石テストを行う際に失敗しないためのコツや注意点

まず、磁石テストで失敗しないためには、磁石そのものの磁力が十分強いことがポイントです。弱い磁石を使うと、わずかな反応を見逃してしまい、正確な確認ができません。次に、磁石を近づけるスピードや角度にも気を配り、急激に近づけるのではなく、ゆっくりと距離を詰めていきましょう。製品が極端に小さい場合や、軽量なアクセサリーの場合、動きがわかりにくいことがありますので、しっかり固定して観察すると判定がスムーズです

また、テスト中に製品に傷がつくと、金メッキが剥がれて外観を損ねたり、価値が下がってしまうこともありますので、布などで保護しながら行うのが安心です。それでも判別が難しい場合や高額品の査定を要する場合には、無理に個人判断をせず、プロの目で確かめてもらうのがよいでしょう。

ジュエルカフェなどの専門店では、こうした検証を踏まえた上で本物かどうかを総合的に見極めますので、お気軽にご相談ください!

磁石テストで判定が曖昧な場合の対処法について

もし磁石テストをしても「くっつくような、くっつかないような…」という微妙な結果になったときは、いくつかの追加ステップを試してみると良いでしょう。

まずは製品の裏側や傷のある部分など、金属のベースが露出していそうなポイントを狙って磁石テストを繰り返します。そこで明確に磁力を感じるようであれば、下地が磁性金属である可能性が高いと言えます。次に、同じ製品でも部位を変えてテストをしてみるのも手です。複数の部分で一致した結果が出るかどうかで、判断精度が上がります。

それでも曖昧な場合は、市販の比重計を使ってみたり、専門店に持ち込んで機器を使った査定をしてもらうという方法があります。ネットやSNSではさまざまな見分け方が紹介されていますが、安易に信じすぎるのも危険なので、最終的な結論は専門知識を持ったプロの査定に委ねるのがおすすめです。大切なアクセサリーやブランド品であればなおさら、確実性の高い判断を得るためにも、専門家に相談して安心を得ましょう。

プロ直伝!磁石で金を見分けるコツ

プロの視点で言うと、磁石テストはあくまでも「簡易チェック」であり、完全な鑑定方法ではありません。とはいえ、いくつかのコツを押さえて実施すれば、かなり有用な手がかりを得ることができます。

まずは繰り返しになりますが、磁力が強めの磁石を用意し、テストする相手が十分に固定されているかどうかを確認しましょう。安定していないと、わずかな動きにも惑わされやすいためです。また、目に見える部分だけでなく、端や裏面など、普段はあまり気にしない箇所をテストしてみると、より正確な反応が得られることがあります。

さらに、磁石テストの結果だけで本物と断定せず、「ほかの可能性もゼロではない」と考えて慎重に見極める姿勢が大切です。もし疑問が残るようであれば、やはり専門家の査定が頼りになります。買取のプロは、豊富な知識と実績を持っており、磁石テストをはじめとする各種チェックを総合的に行ってくれるため、最終的な判断を安心して任せることができるでしょう。

大切な金製品だからこそ、しっかりと価値を見極めて、損のない取引や買取を実現していきたいですね。

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この記事を書いた人

安井 理のアバター 安井 理 リユースライター

慶應義塾大学 文学部 人間関係学科卒。1999年より神奈川を中心に学習塾・結婚相談所・リユース専門店などを経営。特にリユース専門店は県内30店舗まで展開した後、戦略的バイアウト。以降は越境ECや業界特化型のライター・コラムニスト・アドバイザーとして活躍。

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